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暴行事件
普段はまじめでおとなしい人でも、お酒に酔った勢いや、言い争いの中で、つい暴力をふるってしまい、相手に怪我をさせてしまう場合があります。
- 酒に酔った上での暴力行為
- 家族、恋人への暴力行為
- 友人、知人同士での喧嘩
- 知らない人から言いがかりをつけられての行為
これらのものが、暴行や傷害などの刑事事件になります。
暴行罪とは、他人に殴る、蹴るなどの行為をした場合の罪名です。他人を脅したり、威嚇したりした場合は、脅迫罪が成立します。暴行罪は刑法第208条で2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料とされています。
なお、暴行の結果、相手が「けが」をした場合には、暴行罪ではなく傷害罪が成立することとなります。傷害罪とは、相手の身体に「けが」をさせた場合の罪名です。刑法上の傷害罪は、一般的な意味での「けが」よりも広く定義されますので注意が必要です。
例えば、嫌がらせ電話を続けて相手の精神を衰弱させる、故意に食中毒にさせる、性病を感染させるなどのような、直接的な暴力ではない方法で、生理的機能を害する場合も含まれます。傷害罪は刑法204条で15年以下の懲役若しくは50万円以下の罰金に処すると規定されています。
暴行・傷害事件では、被害者との示談が非常に重要になります。暴行罪や傷害罪で逮捕されてしまった場合でも、被害者と示談が成立していれば不起訴となる可能性があります。また、起訴が避けられないような事案であっても、被害者と示談が成立していれば、正式裁判ではなく略式起訴となる可能性があり、早期の身柄につながります。